アイジーの自然素材でつつまれた新築住宅

工務店紹介

理想の家づくりを叶える工務店vol.3|地球の循環とともにある家づくり/アイジースタイルハウス(浜松市中央区)

これから家づくりを検討する方へ向けて、工務店の魅力を紹介する連載企画です。第3回目は、アイジースタイルハウスさんです。

アイジーの自然素材でつつまれた新築住宅

CONTENTS

1.

連載のごあいさつ

県西部の遠州地域を中心に活躍する工務店は数多くありますが、なかでもHomeがおすすめする工務店は、地域性を考慮したうえで、暮らす人に寄り添って家づくりを提案してくれる工務店ばかりです。とはいえ、それぞれどんな特徴を持った工務店なのか、もっと知りたいことがあるはず。そこで、これから家づくりを検討する方に、工務店の熱い想いやこだわりについて知っていただき、家づくりの心強いパートナーを見つけてほしいという願いを込めて、その会社の魅力を紹介する連載をスタートしました。

 

 

2.

「地球品質」をコンセプトにした地球を守る家づくり

春らしい陽気に包まれた3月、浜松市中央区にあるアイジースタイルハウス(以下アイジー)さんに伺いました。迎えてくれたのは明るい笑顔が印象的なスタッフのみなさん。2020年に移転したばかりのオフィスに隣接する、モデルハウスの前でまずは一枚撮影させていただきました。なんだかとても面白いお話が聞けそうな予感!

 

アイジーさんのスタッフ

家づくりをサポートしているスタッフの皆さん

 

アイジーさんは現在「地球品質」というコンセプトで家づくりに取り組まれています。どのようにしてこのコンセプトが生まれたのか。それはあるプロジェクトを通した気づきがきっかけだったようです。背景についてエリアマネージャーの佐原康隆さんにお聞きしました。

 

アイジースタイルハウスのモデルハウスにてインタビュー

エリアマネージャーの佐原さん。モデルハウスのダイニングにて

 

「最初は檜材を使った家を新商品として開発しようと考えたところから始まりました。そこでいろいろと調べていくと、天竜川流域の地産材がうまく活用されていないことを知ったんです。

 

たとえば、アイジーでは国産材かつ地元の天竜材を使用した家づくりをしていますが、通常であれば国産の檜材の梁は価格が高くて使えません。高い理由は海外の製材は大型の機械設備が導入されているのに対して、日本の山は急峻で大型機械が導入しづらい背景もあり生産性が低いからです。

 

お客さんに価値ある住宅をできるだけ安く提供するためにどうしたらいいか。そこで私たちは檜材を柱や梁といった製材後の角材だけを購入するのではなく、丸太買いをすることにしました。木の中心材だけではなく、側材をうまく利用することで、檜材の用途を拡大して無駄をなくし、全体のコストが下がる仕組みを考えたわけです。

 

また林家(山主)さんは、木材の需要を把握できていない状態で木を切り、森林組合に納品するという売り方をしていました。これだと木が少ない時は高く売れるけれど、木がたくさんある時は安く売ることになる。それはおかしいだろうと。木は植えてから何十年も経たないと収入にならない息の長い商品です。それなのに林業は跡継ぎが途絶え、山は荒れていく一方。林家さんの安定のためには需要と供給のタイミングを合わせていくべきなのではないか。住宅をつくる会社として家を建てる時期を林家さんに伝えることができれば、林家さんがいつどのくらいの木を切ればいいのかが明確にわかり無駄がなくなると考えました。

 

このようにして、立ち上げたのが森林の林家・森林組合・配送屋など木材の生産管理をするサプライチェーン『ジャパン・ウッド・プロジェクト(以下JWP)』でした」。

 

ジャパンウッドプロジェクト

家づくりの企画から林業の課題解決を行う一大プロジェクトに(写真提供=アイジー)

 

山が荒れてしまえば、よい木がとれないばかりか、私たちがふだん生活している空気や水も汚れてしまう。木の活用をすることは、環境の循環にも役立つ。JWPを立ち上げるなかで、住宅を建てることで環境保全に寄与できることが確信めいてきたという佐原さん。

 

「私たちは山の恵みを受け生業としていますが、ただ住宅を建ててお客さんに喜んでいただくだけではなく、つくり手の私たち、そして資材を育て加工する生産者のためになること。そして、地球規模で考えた時に空気や水がきれいになることを考えて家づくりができたら、未来を守っていける。未来がより良くなる家づくりが実現可能なのではないかと思い始めたわけです。そこで地球を守る家づくりという意味で、『地球品質』というコンセプトを掲げました」。

 

かつて近江商人は「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」の「三方よし」を唱えたが、アイジーさんはそれにとどまらない。三方に加え、「作り手よし」「地球よし」「未来よし」のある「六方よし*」ではないだろうか。

では、実際にどんなところがほかの家づくりと異なるのだろうか。

 

※「六方よし」とは経営エッセイストの藻谷ゆかりさんが提唱する経営理念のこと。

 

アイジースタイルハウスのモデルハウス

自然素材が存分に生かされたモデルハウス(写真提供=アイジー)

 

「すべての建材は無垢材、自然素材を使っています。梁材にいたっては、杉だけではなく檜を使っています。梁を切り出したときに出る側材も国産材ですから本来は高級商材なのですが、ほかに使いようがないためロスになっていました。そこで私たちはそれを建具やいろんな造作材にして使っています。自社商品の標準規格として採用することによって、品質の高い住宅をお客さんに安く提供しながらも、林家さんの仕事が安定する。林家さんの仕事が安定することによって、跡継ぎができて、山が保たれる。山が保たれれば土がきれいになって水や空気がきれいになる。こうした循環までをも考えての家づくりが『地球品質』なのです」。

 

 

3.

メンテナンス事業が出発点だからこそ得られたエビデンス

そこまでして自然素材にこだわった注文住宅をめざすようになったのは、どうしてなのだろう。プロデューサーの内山麻衣子さんにお聞きしました。

 

アイジースタイルハウスのプロデューサーの内山さん

地元浜松にUターンする際に、自邸を建てる会社に転職したい!という基準で会社を探し、アイジーに入社したという内山さん。自邸もアイジーで建てた

 

「もともとアイジーは、住宅のアフターメンテナンスを専門とする会社でした。阪神淡路大震災をきっかけに耐震補強などのメンテナンス事業、リフォームやリノベーション事業へ展開していき、いまにつながる自然素材の注文住宅事業が2006年に立ち上がりました。

 

リフォームや耐震補強事業等のメンテナンスをする際には、かならず柱や壁の中、床下を確認します。すると、白アリに食われてしまうのはどんな素材なのか、片やこの素材を使っていると長持ちする、とだんだんと知識が蓄積されていきました。そこで新築に着手した当初から、害虫に強い素材として自然木の柱や塗り壁などの自然素材を使い、長持ちする家をめざしてきました」。

 

長年メンテナンス事業に従事してきたからこそ、未来を逆算した家づくりができる。そのために必要なのは良質な木材であり、自然素材の建材なのだ。

 

アイジースタイルハウスさんの施工例

漆喰壁と無垢の床や格子、リビング階段、建具など自然素材につつまれたLDK(写真提供=アイジー)

 

アイジーさんのHPを拝見したときに「根拠のある耐震性」というフレーズが印象に残った。どこも耐震に弱い家などつくるはずがないが、単に耐震基準を満たすだけではなく、自社で独自にエビデンス(根拠)のあるデータを保有している会社はどれほどあるのだろうか。

 

「耐震性が高いと言うのは簡単だけれど、それにエビデンスがあるのかどうかが他社との違いになると思います。阪神淡路大震災をきっかけに耐震事業が始まったとご説明しましたが、12年前の東日本大震災の時も弊社でのべ200人がボランティアに参加しました。アイジーには『ボランティア休暇』があるくらい、社会貢献にかんする意識を高くもった会社です。私も一週間ほど参加しましたが、住宅の倒壊によって人が亡くなっているのは一目瞭然でした。この経験は、しっかりした家を建てなければいけない、メンテナンスをしっかりしないといけないという決意を再びすることになりました。

安心して暮らせることが大前提。そこにデザイン性が付与されていくことが必要。私たちは上っ面では家をつくらない自負があります」。

 

インタビュー中、佐原さんの言葉一つひとつには絶対的な自信が見え隠れし、信頼したいと思わせる説得力を感じた。

 

 

4.

OBとの信頼関係がお客さんの安心につながる

家づくりにさまざまな裏付けがあることはアイジーさんで家づくりをしたいという気持ちを後押しする。ただアイジーさんでは、「根拠のある耐震性」だけでなくお客さんが契約を決める判断基準となるポイントがあるという。プロデューサーの森健さんは次のように話してくれました。

 

アイジースタイルハウスのプロデューサーの森さん

プロデューサーの森さん

 

「契約の判断のポイントとなるのは、OBさんの家へ案内し実際の家を見て直接話を聞いてもらうことができることです。私たちの話の裏付けと、実現した暮らしを確認したうえで判断いただいています」。

 

訪問時には、OBからは「最初は塗り壁が好きじゃなかったけれど、調湿効果や空気が美味しく感じる」といった住んでみての実感の声があがったり、お客さんからOBへは「築10年で修繕保全をしたか」「月々の電気代や契約時の金額はいくらか」など具体的な話題にも質問がおよんだりするのだとか。

 

「OB訪問では、ずっとオーナーさんにしゃべってもらっています」と笑うのは、プロデューサーの内田詠士さん。

「僕が話さなくてもいいくらい、オーナーさんが話してくれるんです。そのくらいの関係性を築いている。たまにびっくりするようなコメントもあるけれど、それも真実だと受け止めています。後ろめたい気持ちがないなかで案内できることは幸せですね」。

 

アイジースタイルハウスの内田さん

内田さん(中央)は、結婚式の証明書にサインしたことがあるほどお客さんとの厚い信頼関係を築いてきたそう

 

OBの家を案内できるということは、担当者とOBとの関係性が良好に続いているからこそ。そうした信頼関係にお客さんも安心できるにちがいない。一方で取材スタート時に感じたスタッフの方たちの明るい雰囲気も印象的だった。担当者の人柄も判断ポイントとして大きいのではないだろうか。

 

家づくりは担当者とお客さんとの信頼関係が築かれないとうまく進んでいかないとはよく聞く話だ。しかしアイジーさんのお客さんとの信頼関係は想像以上だ。これまでのお客さんとのやりとりを聞いていると、いっしょに家づくりをしたという感覚を共有できる、家族みたいな関係にも思えてくる。

 

アイジースタイルハウスの事務所を訪れるOBの親子

OBが家族で事務所を訪れることも多いという(写真提供=アイジー)

 

地球の循環を考えた家づくりは大きな視点かもしれないが、それに確固たる根拠や裏付けがあり、揺るがない信頼関係を築ける担当者がいる工務店。これ以上の最強工務店があるだろうか。何より、インタビューから伝わってくるのは、スタッフの皆さんが会社を好きだということ。自信をもって自社の家づくりを勧めているということだ。

 

「新築に限らず、リノベーションや不動産も含めて『地球品質』を広げていきたい」と野望を語る森さん。きっとそれは実現されるに違いない。大きな未来に向かって家づくりをするアイジーさん。ぜひ一度お話を聞かれてみてはいかがでしょうか。

 

 

5.

【担当者のご紹介】

アイジーさんのプロデューサーは5名。Homeで家づくりを検討される方は、明るいメンバーがサポートしてくれます。特にこの3名はみなさんアイジーさんで自宅を建てられた方、現役の子育て世代でもあります。アイジーさんで建てた先輩としても具体的な話を聞けるため、安心して家づくりを進められそうですね。

 

アイジースタイルハウスのプロデューサーのみなさん

 

アイジースタイルハウスさんに関する詳しい情報はこちらから
登録会社ページ:https://www.enshu-home.com/partner_detail/?posttype=order&id=1452

 

<過去の記事>

第1回 アールスタジオさんの記事はこちら。
https://www.enshu-home.com/college/15124/

第2回 マブチ工業さんの記事はこちら。
https://www.enshu-home.com/college/15394/

 

 

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